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天描の世界

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大地に根ざす四季折々の花々や草木に姿を借りて、点だけで描く「こころのかたち」を天描画と呼びます。

天描の世界へようこそ [6]

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第5章 印泥(いんでい)について

【印泥(いんでい)】・・・あまりなじみの言葉ですが、「朱肉」「印肉」といえばどなたにもピンとくるかもしれません。
印泥は、天然顔料である朱砂(辰砂)という鉱物を主原料に植物油とモグサなどの植物繊維を混ぜ合わせたもので、石印を押すのに適した、本場中国製の本格朱肉のことをいいます。最高級なものになると水銀を原料に用いたものもあります。
日本製の事務用印肉とはまったくの別物だということは知っておいてください。

印泥の朱色には、「箭鏃(せんぞく)」「美麗(びれい)」「鏡面(きょうめん)」「光明(こうみょう)」・・・など種類も多いのですが、この中で一般的なのは暗朱色の「美麗(びれい)」と明朱色の「光明(こうみょう)」だと思います。どちらをお持ちですか?
もちろん、好みも大事な要素ですが、第4章でお話しした『落款』と同様に主役を引き立てる名脇役としてのものを選びたいものです。

印泥メーカーとしては、上海西泠印社製が有名ですが、返還前の香港で買い求めた同社製の「箭鏃(せんぞく)」の二両装を愛用しています。ずらりと並ぶ朱色を見比べていて、その発色の良さに魅せられて手にしたものです。結構高価なものでしたが、印泥の命は「発色」ですから、長く使うことを考えれば「されど印泥」のこだわりも大切です。
価格は、内容量(一両装30g、二両装60g)によって異なりますが、今日本で買える同社製のものは輸出用に生産されたものですから、比較的安価に求められます。ただし、品質には差がありますので十分注意してください。


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by tenbyou-world | 2006-09-03 13:28 | 天描の世界